ダニエルズのランニング・フォーミュラ。VDOTで効率的に鍛える練習方法!
こんにちは、パパサラリーマンのTK(TK@パパサラリーマン)です!
マラソンの記録向上をしたいけれど、練習方法がわからない方は多いのではないでしょうか?
- どれくらいのペースで走るのか?
- どれくらいの量を走るのか?
- ロング走をやるべき?インターバルをやるべき?
そんな方に、Runner's World誌において「最高のトレーニング本」と評価された、ダニエルズ式マラソントレーニングの紹介です!
トレーニング計画に関する本を何冊も読んできましたが、この本ほど『レベルごとの設定ペース』『インターバルをこなす本数』『それぞれの練習の意味』が明らかにされた本は他にありませんでした!
母校の陸上部にも寄付したいくらい優れた本です。
ダニエルズ式のコンセプト
まえがきの一部を紹介します。
我々は、パフォーマンスを向上させるベストアプローチだろ思えば何でも試そうとしがちだ。しかし、ベストなアプローチとはつまるところ、いくつかの基本方針に従うことであり、トレーニングを個人のニーズに合わせて調整することであり、そして効果はあるが怪我のリスクの低いトレーニングを処方することである
結局の所、基本法則に則りつつ個人のレベルに合わせて怪我をしない量と強度で実施することが大切ということですね!
分かっていても中々出来ないですよね?
それがこの本を読めば具体的に分かります!
はじめに
今回の紹介では、ダニエルズ式における各トレーニング強度の説明と大雑把な期分けについて説明します。
概要を知りたい時、練習前にスマホで内容を再確認したい時などに使用してください。
以下の章などは省略しています。
非常に優れた本なので、ぜひ本書を購入して一通り読んでみてください!
トレーニングの種類と強度
ダニエルズ式では、トレーニングを5段階の強度に分類しています。
- E(Easy):イージーランニング
- M(Marathon):マラソンペースランニング
- T(Threshold):閾値ランニング
- I(Interval):インターバルトレーニング
- R(Repetition):レペティショントレーニング
イージーランニング(Eランニング)とは?
最大心拍数の65~78%程度で実施する、文字通りイージーなランニングです。
重要なのはキレイなフォームを保つことです。疲労などでフォームが崩れてしまう時は無理に走らないほうが良いこともあります。
Eランニングの目的は以下のとおりです。
- 怪我に対する耐性の向上
- 心臓の強化
- 毛細血管新生の促進
詳細はこちらの記事を参照してください。
マラソンペースランニング(Mランニング)とは?
その名の通り、マラソンのレースペースでランニングをします。(最大心拍数の80~89%程度になります。最大心拍数が180の場合、144~160程度)
Mランニングの目的は以下のとおりです。
- 実際のレースペースに慣れる
- マラソンペースでの給水に慣れる
- 自信をつける
実は生理的な効果はEランニングと変わらないとのことです。
詳細はこちらの記事を参照してください。
閾値ランニング(Tランニング)とは?
一般には乳酸閾値であることからLT(Lactate Threshold)という言葉のほうが馴染みがあるかもしれません。
最大心拍数の88~92%程度で実施するランニングです。
Tランニングの目的は、少し速いペースで維持できる時間を伸ばす、もしくは30分~60分維持できるペースを速くすることです。
詳細はこちらの記事を参照してください。
www.tktrytokona.com
インターバルトレーニング(Iトレーニング)とは?
最大心拍数の97.5~100%程度で実施するランニングです。
心拍数は体調や気温によっても大きくずれるので、後ほど説明するVDOTにて計算したほうが良いです。
Iトレーニングの目的は、有酸素能力(Vo2MAX)の向上です。
詳細はこちらの記事を参照してください。
レペティショントレーニング(Rトレーニング)とは?
Rトレーニングのペースでランニングをすると、通常は2分以下で最大心拍数に達します。心拍数を基準にするよりも、VDOTにて計算しましょう。
Rトレーニングの目的は、無酸素性作業能、スピード、ランニングエコノミーの向上です。
Iトレーニングよりも速いペースですが、目的は心肺能力の向上ではありません。
藻掻くこと無く、正しい走動作で速く走ることが必要です。
詳細はこちらの記事を参照してください。
VDOT(ヴイ・ドット)
VDOTとは1分間の最大酸素摂取量(Vo2MAX)のことで、各強度のペースの設定基準となります。(VDOTが大きいほど能力が高い)
本書には1500m、3km、5km、10km、ハーフ、マラソンのタイムからVDOTを求めれる表があります。
もしくはRun SMART Projectのサイトにて計算することも出来ます。
詳細はこちらの記事を参照してください。
練習の組み立て方
ここまで読んでいただいた皆さん、お疲れ様です。
いよいよ『練習の組み立て方』です。
ここまできちんと理解しても、ゲームで言えば武器・兜・鎧・盾を購入しただけに過ぎません。
それらは装備して、使いこなしてこそ価値が出るものですよね?
いろいろな人がマラソンのトレーニング本を出していますが、練習内容以上に組み立て方が重要と言っても過言ではありません。
組み立てる時の考え方を知り、各自のレベルや練習時間・練習環境にあったメニューを組み立てましょう!
4つのフェーズ
ダニエルズ式では4つのフェーズに分けてトレーニング計画を組み立てています。俗に言う『期分け』ですね!
- 【Eのみ】基礎の構築と怪我の予防
- 【E+R】スピードと経済性の向上
- 【E+R+I・T】有酸素能力の向上
- 【E+R+I・T・M】各種目に合わせピークに持っていく
しかし、必ずしもフェーズ1から全てに実施する必要はなく、6週間以上定期的にトレーニングを行っているならフェーズ1を省略してもよく、4週間程度強度の高いトレーニングを中断無く継続している場合はフェーズ2も省略しても良いとしています。
個人的には、強度の高いトレーニングをしている人でも、スピードやエコノミーの向上を練習に取り入れていない人は2から実施するほうがおすすめです!
詳細はこちらの記事を参照してください。
具体例も多数あります
ちなみに本書には様々な具体例が記載されています!
- 初心者用の16週プログラム
- 中級者用の16週プログラム
- 上級者用の16週プログラム
- エリート用の16週プログラム
種目別にも、800m、1500m~3000m、5km~10km、クロカン、ハーフマラソンのメニューが有り、更にマラソンは第3版で大幅ボリュームアップして6パターンものプログラム例が記載されています!
レースに出ない距離も一通り読んでみると、様々な練習計画の考え方が記載されていて非常に勉強になるので、ぜひ一度全体を通して読んでみてください!
これらから応用も可能
これらを学んでくると、インターバルの目的は『有酸素能力の向上』であって、ラン特有の筋力強化や毛細血管の発達は他のトレーニングで実施しているということが分かります。
この有酸素能力の向上は、ランに限ったことではなく、スイムやバイクでも鍛えることが出来ますよね?
ということは、トライアスロンをやっている場合はバイクで有酸素能力向上のインターバルをやっているならランは他のトレーニングに時間をかけてもいいし、ランナーで故障している時もバイクやスイムで心肺能力を維持・向上するトレーニングが出来るということです。
逆に、ランナーの人が故障時にバイク練習を取り入れた時、バイク特有の筋力や毛細血管を発達させる強度の練習はあまり意味がなく、ランでも使える心肺能力を鍛えるためのインターバルを実施したほうが良い、などと計画ができるということになります。
これは一例ですが、各自の鍛えたい能力・目的に応じてトレーニング計画を組むことで、同じ時間でも効率的にレベルアップできます。トレーニングの目的を理解して計画を立てましょう!
参考【トライアスロンのトレーニングはお互いに補完して効率的にやろう! - パパサラリーマン、KONAへの挑戦】
まとめ
以上、長くなってしまいましたがダニエルズ式マラソントレーニングの説明でした。
- どのような強度で実施するか
- どの程度の量を走るか
- どのような順番で練習を計画するか
など、非常に具体的に示されていて分り易かったかと思います!
非常にオススメの一冊なので、ランニングのトレーニングをしている方はぜひ読んでみてください!
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